「そちらに熊は出ますか?」
と問われると返答に困る‥‥
出るか/出ないか
熊にたずねてみるほかない。
それだから
「この山には居ます」
「熊も生息しています」と答える
この地でもかねてから
狩猟を介して食糧源でもあった
毎日、人間の行き来がそこにあり
車の走れる道が付いて
エンジンの音や
人の気配が感じ取れる程度なら
日中見ることもほとんどないだろうが‥
夜中や明け方は
そこを行動しているだろう
だが、、
目に見えないものを
「居るつもりで備えてほしい」とするも
なかなか無理がある
登山道を行ってるつもりが
獣道を荒らしてないか
周囲に足跡がないか
木の皮を剥いだ獣の正体は
鹿か猪か猿か‥あるいは
土の湿り気や川風に沿って
熊臭がしないか
岩壁、崖ごと獣の匂いが漂ってこないか
見ているつもりが
見られてもいることに気づけるか
(観測者は、観測されてもいる)
どのような行動をし
どのような遭遇場面となると
向こうを刺激することにつながるか
(ヒトに何をされることを恐れるか)
目に見えない(にくい)
ものに対しては
五感をフルに活用するしかない
僅かな情報や微細な変化を
手がかりに
兆候をかぎとりながら
察する姿勢
当たり/外れの 一致/不一致の
正確性や精度ではない
精巧さは、つくりものだから
古くはあいまいなものに
祈りを捧げ、
護ったり供したりした
目に見えない不確かなものについて
多くの情報や事実を掴んでいるからといって
真実により近づくとも限らない
映し出し
マップ化し
リスクを可視化することより
山に入るとき
身に纏うべき態度と呼ぶに近い
『漸近自然』
:徐々にそれに近づくさま
その姿勢から
一つ一つ経験を積むことが
知恵を育むであろう
自然を過度に恐れれば
身うごきできず行動をうしなう
タカをくくって
間合いを詰め過ぎて
分け入っていけば
おのずと危険度が高まる
‥その揺れ動くあいだに
遊びが生まれる
※熊対策の例 ↓↓↓
・鈴
・警戒音ブザー
・ラジオ波
・カプサイシン型スプレー
・花火、爆竹、熊おどし
![]() |
| 熊対策用アイテムの様々 |
![]() |
| 尾根すじと沢すじ |
【青年よ、獣道をいくな林道をいけ】
※ 昭和の看板標語を逆さまにした
職業がら年間10回以上は遭遇するが
熊の日中の主行動は
尾根から尾根を行くようだ
そのルートにもナワバリに基づく
規則性とバリエーションがある
(ハンターはしばしばこの形跡を追う)
「◯◯で見た」報告が初歩で、
「では、一体どこからどのルートを来たのか」
が次ステップ
(※上図参照)
いま、手の指5本を尾根(オレンジ)とすれば
手の甲に向かうは頂上ピーク、
各々指間には沢(ブルー)が流れる
尾根〜尾根の間には必然的に沢があり、
熊の多くはこれを跨いで渡り行動するが、
キノコ山菜さがしも片尾根づたい
互いにいかに急な遭遇場面だったかで
被害度も異なりそう
沢を上に昇っていくほうが
比較的遭遇しにくい(逃げてくれる)か‥‥
ハッパをかけ
山奥深くにテリトリーを
追いやって暮らす時代は過ぎ、
登山道・林道は荒廃しつつ
樹は大きく伸び、
今や獣はテリトリーダウンして来ている
里町にまで下がって来てしまった熊に
どのような行動パターンがあるのかは
依然としてわからない



